「知志、何ぼおっとしているんだよ」 「えっ‥」 意識が体の中に戻ってくるような感覚を覚えると私は辺りを見渡した。ここは私が昔 通っていた中学校だ。でも、どうして突然こんなところに。 「あのさ、今って平成何年?」 「平成23年だけど。
「お母さん?」 信じられないことにそこに座っていたのは五年前に癌で亡くなった母の姿だった。何 がどうなっているのかが分からなかった私は暫く、困惑すると少し車に近づいた。きっ と警戒心が解けたのだろう。 「ねえ?お母さんなの?」 母と私の距離が僅…
「くたばれよ!」 自分の部屋に戻った瞬間、私は肩に掛けていたバッグを乱雑に放り投げた。 電車の中で企業からのお祈りメールが受信されたのを見てから、ずっとむかむかして いた。 これで何社目だろうか。僕はきっとこの世に必要のない人間にちがいない。…
こんにちは、ニワトリブックというものです。 このブログでは私が書いた小説を投稿していくスタイルになります。 将来的には自分が書いた物語が映像化することを夢見ています。 もし読んでみて面白かった感想を頂けると嬉しいです。 ツイッター、ブログ、kin…